院長より

院長 小棚木 均
院長 小棚木 均

 本ページにお進みくださいまして、ありがとうございます。病院の紹介を兼ねたご挨拶を述べます。

  秋田赤十字病院は、大正3年(1914年)の開設以来、106年余にわたり秋田県の中核病院として医療に携わっています。

 かつては、病院内で医療を提供するだけでなく、無医地域への巡回診療、虚弱児童を対象とした保養所の開設等を行い、また、頻発した国内外の水害や地震・事故、そして戦争へ医療スタッフを派遣しました。困っている、あるいは、病める人がいるなら、いかなる状況にあっても医療や看護を提供するという精神は、病院としてはもとより個々の職員にも時代を経て引き継がれています。

 現在は、1)県内唯一の救命救急センターが設置され、軽症から重症まで幅広く救急の患者さんを診ています。また、平成24年からドクターヘリ基地病院として県全域をカバーした救急医療を展開しています。ヘリ出動回数は年々増加し、累計2千5百件に達しようとしています。2)同じく県内唯一の総合周産期母子医療センターが設置され、母体・胎児集中治療室(MFICU)では、合併症を有する妊婦の安全な出産を図り、新生児集中治療室(NICUとGCU)では、未熟児を含む生まれたばかりの児の健やかな成長のために治療しています。3)神経病センターは、診断と治療が極めて困難な神経難病への挑戦を続けています。これら1)~3)は秋田県の政策医療として県と連携しながら進めています。4)地域がん連携拠点病院として、がん診療ガイドラインに準拠しつつも一部では最先端のがん診療を行っています。5)病院内には多くの診療センターが設置されています。透析や血液浄化を行う腎センター、運動器の治療を行う人工関節センター、種々の原因からくるめまいの診断と治療を行うめまいセンター、海外渡航者や海外から来た方への感染症相談やワクチン接種等を行う予防接種センター、症例数の多さと高度な技術ゆえに全国各地から医師が研修に訪れる消化器病センターや超音波センターなど、専門性に基づいた特色ある診療を行っています。6)院内にある健康増進センターと秋田市中通地区にある健康管理センターでは合わせて年間2万人を超える方々の人間ドックや健診を行っています。7)高齢化と人口減少が最も顕著な秋田県において、今後、地域医療で重要な役割を果たすであろう特定行為看護師を養成し、他院の看護師を含む修了者を毎年輩出しています。8)赤十字病院として当然のことながら、災害時には瞬時にDMATや救護班が出動できるよう訓練すると共に、院内での大規模訓練も行っています。国際救護としては、平成29年にロヒンギャ難民救援のため職員を派遣しました。9)昨年から猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症については、コロナに感染して重症化した患者の入院治療に当たっています。当院はこのような特徴ある医療を行っております。

 近年、高齢者の増加に対応する地域医療構想に基づいて、病院の統合・再編等が議論されていますが、新型コロナウイルス感染を契機に、改めて、感染症を含む地域医療提供体制の再考が求められています。当院は、地域が求めるのなら、いかようにも病院の体制を変更する柔軟性を持っており、その覚悟もあります。しかし、病院の体制が変わろうとも、個々の患者さんへの医療は変わることはありません。人道と博愛の赤十字精神に基づいて最新で最善の医療をこれまで以上に提供してまいります。

 引き続き、皆様からのご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

(令和3年1月1日記)