院長より

院長 小棚木 均
院長 小棚木 均

 本ページにお進みくださいまして、ありがとうございます。病院の紹介を兼ねたご挨拶を述べます。

 秋田赤十字病院は、大正3年(1914年)の開設以来、107年余にわたり秋田県の中核病院として医療を行っています。

 かつては病院内で医療を提供するだけでなく、無医地域への巡回診療、虚弱児童への保養所開設等を行い、また、頻発した国内外の水害や地震・事故、そして戦争へ医療スタッフを派遣しました。困っている人や病める人がいたなら、いかなる状況でも医療や看護を提供する精神は、病院としてはもとより、個々の職員に脈々と引き継がれています。

 現在、1)救命救急センターでは、軽症から重症まで幅広く救急患者を診ています。平成24年からドクターヘリ基地病院として県全域をカバーした救急医療を展開しており、ヘリ出動回数は、昨年末まで累計2千7百件に達しています。2)県内唯一の総合周産期母子医療センターが設置され、母体・胎児集中治療室(MFICU)では、合併症を有する妊婦の安全な出産を図り、新生児集中治療室(NICUとGCU)では、未熟児を含む生まれたばかりの児の健やかな成長のため治療にあたっています。3)神経病センターでは、診断と治療が困難な神経難病への挑戦を続けています。これら1)~3)は秋田県の政策医療として県と連携して行っています。4)地域がん診療連携拠点病院として、診療ガイドラインに準拠しつつも一部では先進的ながん診療を行っています。5)病院内には多くの診療センターが設置されています。透析や血液浄化を行う腎センター、運動器の治療を行う人工関節センター、種々の原因から起こるめまいの診断と治療を行うめまいセンター、海外渡航者や海外から来た方への感染症相談やワクチン接種等を行う予防接種センター、症例数の多さと高度な技術ゆえに全国各地から医師が研修に訪れる消化器病センターや超音波センターなど、専門性に基づいた特色ある診療を行っています。6)院内にある健康増進センターと秋田市中通地区にある健康管理センターでは合わせて年間2万人の人間ドックや健診を行っています。7)高齢化と人口減少が最も顕著な秋田県において、今後の地域医療に重要な役割を果たすであろう特定行為看護師を自院のみならず他院の看護師も含めて養成しています。8)赤十字病院として当然ながら、災害時には瞬時にDMATや救護班が出動できるよう訓練すると共に、当地が被災した想定の大規模訓練も行っています。国際救護としては、平成29年にロヒンギャ難民救援のため職員を派遣しました。9)一昨年から猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症については、コロナに感染して重症化した患者の入院治療を行っています。

 高齢者の増加に対応するために策定された地域医療構想に基づき、病院の縮小、統合、再編が進められています。しかし、新型コロナウイルス感染を契機に、改めて、感染症を含む地域医療提供体制を考え直す必要があります。当院は、地域が求めるなら、いかようにも病院の体制を変更する柔軟性を持っており、その覚悟もあります。しかし、病院の体制が変わろうとも、個々の患者さんへの医療は変わりません。人道と博愛の赤十字精神に基づいて患者さんに寄り添い、最新で最善の医療をこれまで以上に提供してまいります。

 引き続き、皆様からのご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

(令和4年1月1日記)