平成25年度第2回CPCを担当して

 11月20日に第2回臨床病理検討会(CPC)が多目的ホールにて行われました。お忙しい中、たくさんの先生方が集まって下さいました。今回はこれまでに51例しか報告のないめずらしい形態をもったGISTの診断となった症例を私が担当させていただきました。指導医は病理部の榎本先生と消化器内科の片野先生でした。

 初めにCPCのお話を頂いたのは1ヶ月ほど前でした。前回は研修医2人で発表をしていたのですが、今回からは1人でやることになりました。剖検はすでに終了していて、スライドが出来ているところから開始でした。自分で経験している症例ではなかったので、指導医の片野先生に何度かお話しを聞かせてもらいました。また、空いている時間に病理部にお邪魔して、久しぶりに病理学の本を開きつつ、一人で所見をとってみました。学生の頃から病理学は好きですが、顕微鏡にはなかなか慣れず、長く見ているとイライラしていました。榎本先生の業務終了後に、今度は一緒に見てもらい、先生の所見と比べてみます。所見が一致していると嬉しいですね。私が疑った疾患の免疫染色も染めてもらったりもしました。結局なかなか免疫染色が染まらず、診断がついたのは発表の1日前でした。発表の準備は大変になりましたが、その分鑑別に上がる疾患を勉強することができました。臨床所見と病理所見を合わせて、診断に向かっていく過程は謎解きに似て夢中にさせられるものでした。貴重な経験をさせていただきました。

 榎本先生、片野先生、病理部のスタッフの皆様、司会の平野先生には大変にお世話になりました。ありがとうございました。

(研修医 平川威夫 記)

 

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