呼吸器内科

後期研修 診療科別研修プログラム

1.診療科の特徴

 呼吸器疾患は常に命に直結するという宿命を粛々と全うすることによって、研修医や学生の範となり、次世代の呼吸器内科医を育成できるように最善の努力をしています。当科は呼吸器疾患全般の診療を行ないますが、その中でも特異的治療や重症例の診療に注力しています。

2.診療実績

 2012年度の当科外来延患者数は7,634人、1日平均31.2人、入院患者数704人、1日平均35.5人、入院延患者数12,952人、平均在院日数17.1日でした。死亡患者数は75人で全体(467)の16.1%に相当します。入院のうち約300例は肺癌症例で、分子標的薬を含めた化学療法や放射線治療を行なっています。他は嚥下性肺炎を含む肺炎、間質性肺炎などのびまん性肺疾患、COPD、気管支喘息などで、重症例は人工呼吸器管理下に集中治療を要しています。年間の気管支内視鏡検査は139件で、主に肺癌やびまん性肺疾患などを対象としています。

3.研修期間

 当院は日本呼吸器学会認定施設です。現行制度では日本内科学会の認定医を取得後、さらに3年間の当科研修を終了すると、日本呼吸器学会の専門医受験が可能となります。これらを前提として、研修期間を設定します。

4.研修目標

 日本呼吸器学会で策定している研修カリキュラムに準じて、これらの経験と習得を目指します。以下に大綱を示します。 総論:I形態、機能、病態生理 II疫学 III主要症候と身体所見 IV検査 V治療 各論:I気道・肺疾患 II呼吸不全 III胸膜疾患 IV横隔膜疾患 V縦隔疾患 VI 胸郭、胸壁の疾患

5.取得可能な認定医、専門医

 日本内科学会認定医、日本呼吸器学会専門医

6.後期研修後の進路

 希望によって相談に応じます。

7.その他

 原則として、秋田大学医学部循環器・呼吸器内科および関連医療機関と連携を図りながら研修を行ないます。 秋田県の呼吸器内科医はもともと少数であるばかりでなく高齢化しています。ぜひ、当院の研修を経て近い将来のリーダーとして活躍していただきたいと思います。