平成26年度 第2回CPC
7月23日、今年度2回目となる研修医CPCが開催されました。担当した井上医師、金森医師に感想文を書いていただきました。
CPCレポート作成の準備は、患者さんの臓器の切り出しから始まりました。生前に接していない患者さんの発表であり、各種検査やカルテ上の記録、検査結果からの病態把握は困難でした。しかし、病理切片の切り出しで肉眼観察から始めることができ、また臨床指導医の先生方から当時の話を聞くことで、多少なりとも実感をもって臨むことができました。普段、なかなか触れない病理診断に携わることで、その難しさと奥深さに触れることができ、大変勉強になりました。
今回の患者さんは、原病の進行に伴う死で死因の究明は病理解剖の目的ではありませんでしたが、不幸にも突然亡くなった患者さんについても、死因究明がなされれば、残されたご家族も事実を受け入れる助けになるのではないかと思います。臨床・病理指導医の諸先生、病理部の皆さん、熱心なご指導ありがとうございました。
今回のCPCでは1つの症例に時間をかけて取り組むことができました。はじめは正常所見も十分に理解しておらず、病理標本をみてもわからないことが多かったのですが、病理学について基本的なところから勉強しなおす良い機会となりました。また、今回の症例は筋緊張性ジストロフィーで、私はまだ経験したことのない症例でありましたが、教科書や論文を検索し、病態や機序についてかなり深いところまで勉強することができました。CPC当日は、たくさんの先生方に、お越しいただきまして、緊張感のある中での発表となりました。プレゼンテーションの経験が少ない私にとって、そのような場で発表を行うことができるのは良い経験となりました。通常の業務と並行しながらの準備となり、大変なところもありましたが、病理学に時間をかけて勉強できる貴重な経験となりました。お忙しい中、時間を割いて指導してくださった、榎本先生、柴野先生、宮田先生、ありがとうございました。